酒田港(2018年度)

魚種別漁獲量:2590トン

酒田港は庄内浜の北部に位置しており、古くは最上川水運・日本海水運による大阪や江戸との交易で栄え“西の堺・東の酒田”と称された。イカ釣り業が盛んで、スルメイカは山形県の漁獲量の三分の一を占める最重要魚種。イカ釣り船には日本海沖合で操業する150トンクラスの“中型船”と沿岸海域を全国的に移動する20トン未満の“小型船”の二種類がある。

“中型船”は釣り上げたスルメイカを船上で凍結し、出漁から水揚げまで約1ヶ月のサイクルで操業する。酒田港は函館港(北海道)・八戸港(青森県)・小木港(石川県)とともに日本の代表的な産地となっており、6月の出港式から翌1月の終漁まで、延べ約40隻が20万箱以上を水揚げしている。

“小型船”は釣り上げたスルメイカを船上で生のまま箱詰めして、日帰りで操業する。イカの北上とともに水揚げする港を替えながら移動しており、庄内浜沖では6月に最盛期を迎える。多い日には約30艘のイカ釣り船が5千箱を水揚げしており、夜の日本海に煌々と灯る漁火は夏の風物詩である。