いか釣り船団出航式
いか釣り船団の出航式が6月3日、酒田港袖岡埠頭で行われ、山形県船友漁撈長会に所属する13隻が船員の家族らに見送られて大海原に旅立ちました。
船団は山形、石川両県と北海道の中型いか釣り漁船13隻、約100人で構成され、漁労長の大半を山形県酒田市飛島出身者が占めています。
出航後に南下し、能登沖からスルメイカを追って北上、北海道沖、ロシア海域まで出かけて漁を行い、船内で冷凍したイカを酒田や八戸、函館などの漁港に水揚げします。
中型いか釣り船は、一度出港すると1か月は沖合での操業となるために、船での生活となります。出航する6月から翌年2月頃までは地元に帰ることもできません。操業を続ける過酷な状況を乗組員たちは耐えて、おいしいイカを獲って私たちに届けてくれます。
いか釣り船団の操業の安全と大漁を祈願しての出航式は各地にありましたが、時代の流れとともに行われなくなり、現在、酒田市でのみ開催されています。
色鮮やかな大漁旗をはためかせたイカ釣り船が汽笛を鳴らし、五色のテープを持った家族や市民が声援を送る。そして勇壮な太鼓の激励を受けながら出発していく船団という景色は、港町酒田ならでは初夏の風物詩となっています。
式典には、酒田市民を始め、山形県内・全国から、約1200人が参加し、終始にぎやかな式典でした。